日々の研究や水処理のアレコレなどを綴ります

油脂分解・分離対策

油脂分解・バルキング対策・臭気対策

 2024/10/15   

さわやかな秋晴れの日が続いておりますが、皆様如何お過ごしでしょうか?

営業担当の澤本剛希です。
今回は、ある食品会社様で試験的に油脂分解剤を入れた際の効果について、お話していこうと思います。

他工場で弊社の油脂分解剤である「油トールB」を投入し、効果を得られたことがきっかけで、現工場でも試してみたいとのお話がありました。
「油トールB」投入前は、他社の油脂分解剤をある程度の期間入れていましたが、一定ラインからは糸状菌・放線菌が減らず、曝気槽でも泡が残っていました。


油の泡


油の泡


糸状菌


放線菌

↑投入前の曝気槽写真と顕微鏡写真
曝気槽に泡が多く、糸状菌・放線菌が発生しています。

資剤試験終了後、「油トールB」の添加を初めて、約1か月間で糸状菌・放線菌が激減し、曝気槽の泡もほぼ無くなりました。


泡は減少しました。


泡はほぼ消えています。


槽内状況が改善し、フロックが出来ています。


好気性の微生物が発生しています。

↑投入後の曝気槽写真と顕微鏡写真
曝気槽の泡は減少し、糸状菌・放線菌は大幅に減少しています。また、好気性の微生物が発生しており、生物活性も見られます。

上記のように、弊社「油トールB」を適正量使用して頂ければ、槽内の油脂分解を促し、それに伴い生物活性・バルキング対策に繋げることが出来ます。
また、油が多い排水処理現場では臭気が発生します。油を分解することで、臭気発生を事前に防ぐことにも貢献します。

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MLSSと油分解促進で沈降性をさらに改善

 2024/05/29   

こんにちは!澤本享宏です。
3月に投稿したブログ記事「曝気槽・沈殿槽での油分固着の改善結果」のその後の様子をお伝えします。

当時よりさらに状況を良くできないかと、担当者様とお話していました。
特に沈降性はまだまだ改善できると考え、油分解剤の増量とMLSSを調整しました。
すると粘度と沈降性に変化が見られました。

分析項目 調整前 調整後
SV30 96 92
粘度 22 17

担当者様からも嬉しいお言葉をいただきました。

「油の分解がさらに進み、もっと管理が楽になりました。また匂いもさらにしなくなり、ありがたいです。」

ここの油分解剤の量の調整やMLSSの調整、それに伴う空気量の調整に、弊社のノウハウが詰まっています。
そのノウハウは・・・お問い合わせください。

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曝気槽・沈殿槽での油分固着の改善結果

 2024/03/13   

こんにちは!澤本享宏です。

先日投稿した「曝気槽・沈殿槽での油分固着はこれで解決!」記事の、その後の改善結果です。
改善結果は数値にもはっきりと現れていました。

分析項目 投入前 投入の2週間後 投入の1ヶ月半後
BOD 51 25 4.2 ※1
SS 90 19 27 ※2
透視度 9 30 30
SV30 100 97 96
粘度 50.7 25.7 22.0

※1・・・BODの放流基準は25mg/lです。
※2・・・SSの放流基準は90mg/lです。

全項目で資剤投入前より改善しており、特にBODとSSは大幅に改善しました。

顕微鏡で様子を見てみました。

資剤投入前の汚泥フロック

↑投入前の汚泥フロック。

 

資剤投入後の汚泥フロック

↑投入後の汚泥フロック。

フロックにも厚密性が出てきて、好気性生物が発生していました。

担当者様からも非常に嬉しいお言葉をいただきました。

「資材を投入してから沈殿槽での油の固着の浮きがなくなりました。
そのおかげで今までホースの水でたたいていた作業もなくなり、楽になりました。
臭いも改善されて嬉しいです。」

お客様からの感謝の言葉は非常に嬉しいですし、活力にもつながります!

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曝気槽・沈殿槽での油分固着はこれで解決!

 2024/01/24   

こんにちは、澤本享宏です。

先日、あるペットフードの会社様から「油分の固着に困っている」と、お問い合わせをいただきました。
現場に訪問したところ、曝気槽だけでなく、沈殿槽でも油の塊が固着している状態でした。

沈殿槽で油が固着

↑沈殿槽の様子

実際に顕微鏡を見たところ、油分が残留し放線菌も発生していました。

油分残留の様子(顕微鏡)

↑油分残留の様子(顕微鏡)

放線菌の様子(顕微鏡)

↑放線菌の様子(顕微鏡)

まずは油の分解が急務でしたので、弊社の油脂分解材のSANA-油トールBを使用しました。

SANA-油トールB

SANA-油トールB

油トールBを投入してから曝気槽で油の分解がかかり、沈殿槽で油が浮くことがなくなりました。

油トールB

↑油トールB投入後の沈殿槽

上記のように、油脂分解には油トールBは効果てきめんです。

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曝気槽の泡対策の改善結果と効果的だった資剤

 2023/12/08   

こんにちは。澤本享宏です。

先日、弊社ウェブサイトからお問い合わせをいただいたお客様のところへ訪問してきました。

お問い合わせの内容は「曝気槽の泡がすごいので何とかしたい」というご相談でした。
お電話にて詳細をうかがうと、「泡がひどいときには曝気槽からあふれるほど発生する」とのことでした。

実際に現場に訪問した時には、当ブログ「曝気槽の泡」記事と同様の、ムース上の泡が発生していました。

▼曝気槽にムース状の泡が発生している様子

曝気槽のムース状の泡
気槽のムース状の泡

放線菌

▼分散汚泥フロック
分散汚泥フロック
▼放線菌汚泥
放線菌汚泥



やはり放線菌の繁殖が原因でした。
放線菌汚泥もできており、フロックも分散していました。

放線菌は油分(動植物油)が多いときに発生します。

また放線菌がミコール酸(油脂分)を出しムース状の発泡となります。

沈殿槽の水面にも増加し透視度が悪くなり、沈降性も悪化します。

今回の事象での弊社の対策は、以下の3点を重点的に対策いたしました。

①ph
②油脂分解
③C/Nバランス調整

曝気槽内環境を変えるだけで放線菌は減少します。それに伴い、泡も減少します。

上記の対策の油脂分解剤で使用したのはSANA-油トールBです。
澤本商事オリジナル特注品の、油脂分解の前処理剤です。
曝気槽のn-Hex減少の効果があります。
グリストラップから大規模排水処理場まで、対応可能です。

▼SANA-油トールB

C/Nバランス調整に使用したのはSANA-N改1-SWです。
油脂や粘質が多い原水で曝気槽に粘性が発生したときや、BOD負荷が高い場合の栄養バランス調整剤です。

▼SANA-N改1-SW

これらを投入した2週間後には泡も減少し、放線菌もいなくなっていました。
▼改善後の曝気槽の様子



上記のように油脂分解には油トールBは効果てきめんです。

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