夏の排水処理、返送汚泥量は100%が最適な理由とは?

 2025/09/26   

こんにちは。澤本享宏です。

夏の本格的な暑さも終わり、朝晩は少し肌寒く感じる日も増えてきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、約一年前に「返送汚泥とは?必要な理由とその重要性」という記事を書きましたが、今回は特に「夏の返送汚泥量」にテーマを絞って、より詳しく解説したいと思います。
(※返送汚泥の基本的な役割について知りたい方は、用語集:返送汚泥のページも併せてご覧ください。)

夏の返送汚泥量は、原水に対し100%を推奨

ずばり、結論から申し上げます。
夏の排水処理において、返送汚泥の量は原水に対して100%で運用することを澤本商事では推奨しています。

なぜ夏は100%運転が推奨されるのか?

その最大の理由は、気温上昇に伴う「汚泥の腐敗」を防ぐためです。

夏場は水温が高くなるため、微生物の活動が活発になります。このとき、返送汚泥量を100%以下に設定すると、沈殿槽で汚泥が滞留する時間が増加し、腐敗しやすい環境が生まれてしまいます。

【ワンポイント:腐敗のサインを見逃さない】
沈殿槽の底に溜まっている汚泥のMLSS濃度を測定し、曝気槽のMLSS濃度の3倍以上になっている場合は、腐敗がかなり進行しているサインです。要注意です。

沈殿槽で腐敗した汚泥が曝気槽へ返送されると、処理能力の低下を招くだけでなく、一度上がってしまったMLSS濃度を下げるのにも余計な時間がかかってしまいます。

このような悪循環を断ち切るためにも、夏場は返送汚泥量を100%に保ち、汚泥を沈殿槽に長く留もらせないことが安定稼働の鍵となります。

ただし、現場ごとの状況確認が不可欠です

ここまで「夏は100%」と申し上げてきましたが、これはあくまで一般的なセオリーです。
お客様の排水の性質や、処理施設の設計、日々の負荷状況によって最適な運転管理方法は異なります。

返送汚泥は生物処理における重要な要素ですが、それだけを調整して全てがうまくいくとは限りません。ここが排水処理の難しさであり、面白いところでもあります。

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