導電率 (EC)
工場の排水処理における「導電率 (EC)」とは
こんにちは、さわまる博士です。
純粋な水(H2O)は電気をほとんど通しませんが、水に「イオン」が溶け込むと電気が流れやすくなります。この「電気の流れやすさ」を数値化したものが、本日解説する「導電率(どうでんりつ)」です。EC(Electric Conductivity)とも呼ばれます。

排水処理における「導電率(EC)」とは、どのようなものでしょうか?
導電率(EC)とは、水中に溶け込んでいる塩類や酸、アルカリなどの「イオン」の総量がどれくらい多いかを示す指標です。イオンが多いほど電気が流れやすくなるため、導電率の値は高くなります。
単位は S/m(ジーメンス・パー・メートル)や mS/cm(ミリジーメンス・パー・センチメートル)などで表されます。

排水処理における導電率の活用
導電率は、水質の「変化」をリアルタイムで捉えるセンサーとして、排水処理の現場で非常に役立ちます。
- 流入排水の異常検知
工場の生産プロセスで使われる薬品(酸、アルカリ、塩類など)が、何らかのトラブルで排水処理場に大量に流入すると、排水中のイオン濃度が急上昇し、導電率も急激に上がります。この変化を監視することで、生物処理(微生物)がダメージを受ける前に、流入を停止したり、中和処理を行ったりする対策が取れます。 - 処理水質の監視
排水処理プロセスが正常であれば、処理水の導電率は比較的安定しています。もし処理水の導電率が急に変動した場合、処理プロセス(凝集沈殿、イオン交換など)に何らかの異常が発生したことを示唆します。 - 塩分濃度の管理
海水が混入する可能性がある地域の排水処理や、塩分濃度が高い排水(漬物工場など)の処理において、導電率は「塩分濃度」の簡易的な指標として使われます。高すぎる塩分濃度は微生物の働きを阻害するため、導電率の監視が重要となります。
さわまる博士の
ワンポイントアドバイス!
導電率は「イオンの総量」を示すため、水に砂糖(非イオン性)がどれだけ溶けていても値は上がりません。
また、イオンの種類によって電気の流れやすさが異なるため、「何のイオンが何mg/Lあるか」までは分かりません。しかし、「いつもと違う水が入ってきた!」という「変化」を捉える能力は抜群ですので、排水処理の入り口(調整槽など)に設置する「見張り番」として非常に優秀な指標なんですよ。
さらに詳しく知りたい方へ
本日は導電率について解説しましたが、この指標で管理される「イオン交換樹脂」や、イオン濃度が影響する「pH」「アルカリ度」といった用語も、併せてご確認いただくことで、より理解が深まります。
よく見られている用語

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