オゾン処理
工場の排水処理における「オゾン処理」とは
こんにちは、さわまる博士です。
工場の排水処理において、生物処理(活性汚泥法)や活性炭吸着でも分解・除去が難しい、非常にしぶとい「難分解性」の有機物(COD成分)や、「色度」成分が存在することがあります。
このような物質を化学的に分解するために用いられる、強力な「酸化処理技術」の一つが、本日解説する「オゾン処理」です。

排水処理における「オゾン処理」とは、どのようなものでしょうか?

オゾン処理とは、オゾン(O₃)という物質が持つ、非常に強力な「酸化力」を利用して、排水中の汚濁物質を化学的に分解する排水処理技術です。
オゾン(O₃)は、酸素(O₂)に電気的なエネルギー(無声放電など)を加えることで人工的に作られます。このオゾンは極めて不安定な物質で、すぐに元の酸素(O₂)に戻ろうとする性質があります。この時、分離する酸素原子(O₂)が、排水中の有機物や色度成分、臭気成分などと強制的に反応し、それらを酸化分解・無害化します。
排水処理におけるオゾン処理の役割
オゾン処理は、その強力な酸化力を活かして、主に以下のような高度処理に用いられます。
- 難分解性CODの分解
生物処理では分解できない、し尿処理や化学工場排水などに含まれる難分解性のCOD成分を酸化分解し、処理水質を向上させます。 - 色度の除去
染色工場などの排水に含まれる、生物処理では分解できない「色」の原因物質(染料)を酸化分解し、脱色(無色化)します。 - 消毒・殺菌
塩素(次亜塩素酸ナトリウム)と同様に、強力な殺菌作用も持っています。処理水の消毒や、生物処理の前処理として殺菌に用いられることもあります。 - BODの向上
難分解性の有機物をオゾンの力で低分子化(分解)することで、その後の生物処理(活性汚泥法)で微生物が食べやすい(分解しやすい)BOD成分に変える、という使われ方もあります。
さわまる博士の
ワンポイントアドバイス!
オゾンは塩素系の薬剤と異なり、処理後に有害な副生成物(トリハロメタンなど)を作りにくいというメリットがあります。
ただし、オゾンは非常に不安定で貯めておくことができないため、排水処理の現場で「オゾン発生装置(オゾナイザー)」を使って連続的に製造し、すぐに排水と反応させる必要があります。そのため、設備コストや電力コストが比較的高価になる傾向があるんですよ。
さらに詳しく知りたい方へ
本日はオゾン処理について解説しましたが、オゾンが分解対象とする「COD」や「色度」、そして同じ酸化・消毒作用を持つ「次亜塩素酸ナトリウム」といった用語も、併せてご確認いただくことで、より理解が深まります。
よく見られている用語

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