原生動物

工場の排水処理における「原生動物」とは

こんにちは、さわまる博士です。
排水処理を行う曝気槽の中の活性汚泥を顕微鏡で覗いてみると、BODを分解する主役である非常に小さな「細菌類(バクテリア)」のほかに、それらを捕食する、もっと大きな微生物たちが活発に動き回っているのが見えます。

彼らこそが、活性汚泥の「健康診断」の指標となる、本日解説する「原生動物(げんせいどうぶつ)」です。

さわまる博士

排水処理における「原生動物」とは、どのようなものでしょうか?

原生動物とは、ゾウリムシやワムシ、アメーバなど、単細胞の真核生物の総称です。排水処理の曝気槽において、彼らは「細菌類(バクテリア)」を捕食する「消費者」としての役割を担っています。

彼らの存在は、排水処理の「食物連鎖」が正常に機能している証拠であり、フロックの形成や処理水質にも大きな影響を与えます。

原生動物が示す、排水処理の状態

原生動物は、種類によって好む環境(BOD濃度、DOSRTなど)が異なります。そのため、曝気槽内に「どの種類の原生動物が、どれくらい優占しているか」を観察することで、現在の排水処理の状態を推測することができます。

  • 水質が良い時(適正な状態)
    BODが適度に低く、DOが十分にある安定した環境を好む種類、例えばワムシ類(ヒルガタワムシなど)やツリガネムシ類(フロックに固着するタイプ)が多く見られます。彼らは浮遊する細菌を捕食してくれるため、処理水の透明度を上げるのにも貢献しています。
  • 水質が悪い時(BODが高い状態)
    BOD濃度が非常に高い(高負荷)環境では、アメーバ類や、水中を自由に泳ぎ回るタイプのゾウリムシ類(自由遊泳性繊毛虫)が多く出現します。
  • 水が悪い時(酸素不足・腐敗状態)
    酸素が不足し、腐敗しやすい環境(低DO、低pH)では、他の生物が死滅する中で、特定の鞭毛虫類などが増殖することがあります。
  • 汚泥が古い時(SRTが長い状態)
    汚泥の滞留時間(SRT)が長すぎると、アオミドロのような糸状生物が増えたり、逆に原生動物が極端に少なくなったりすることがあります。

さわまる博士の
ワンポイントアドバイス!

排水処理の現場では、毎日顕微鏡を覗き、この原生動物たちの「顔ぶれ」と「元気の良さ」をチェックすることが非常に重要です。

もし、昨日まで元気だったワムシが急にいなくなったり、アメーバが大量発生したりしたら、それは「流入BODが急増した」「毒物が流入した」といった、排水処理の異常を知らせるサインです。
彼らは、水質分析の数値よりも早く、プラントの変調を教えてくれる「小さな監視員」なんですよ。

さらに詳しく知りたい方へ

本日は原生動物について解説しましたが、彼らが住んでいる「活性汚泥」や、その集合体である「フロック」、そして彼らが指標となる「活性汚泥法」といった用語も、併せてご確認いただくことで、より理解が深まります。

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