工場の排水処理における「スカム」とは

こんにちは、さわまる博士です。
水処理施設を運転していると、水面に何か得体の知れない浮遊物が溜まっていることがあります。これが本日解説する「スカム」です。悪臭や設備の不具合の原因にもなる、厄介な存在です。

スカムとは、何のことでしょうか？

スカムとは、水処理施設の水面に浮上した、油脂、微細な固形物、浮遊性の汚泥などが集まってできた、膜状または塊状の浮遊物の総称です。

なぜスカムが発生するのですか？

スカムが発生する原因は多様で、発生する場所によっても異なります。

最初沈殿槽やグリストラップのスカム

流入する排水に元々含まれている油脂分や、水より軽い固形物が浮上して発生します。食品工場などで特に多く見られます。

曝気槽のスカム

「発泡」の項目で解説した、ノカルディアなどの放線菌の異常増殖によって発生する、粘性の高い生物性のスカムが代表的です。

最終沈殿槽のスカム

「汚泥浮上」で解説した、脱窒によって浮上した汚泥や、死滅して軽くなった汚泥などが集まって発生します。

スカムの管理で重要なこと

さわまる博士の
ワンポイントアドバイス！

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