汚泥界面

工場の排水処理における「汚泥界面」とは

こんにちは、さわまる博士です。
沈殿槽の中をそっと覗いてみると、上澄みのきれいな水と、下に沈んだ汚泥との間に、もやもやとした境目が見えることがあります。この境目が、沈殿槽の運転管理において生命線とも言える「汚泥界面(おでいかいめん)」です。

さわまる博士

汚泥界面とは、何のことでしょうか?

汚泥界面とは、沈殿槽内において、上部の清澄な処理水(上澄水)と、下部に沈降・濃縮された活性汚泥層との間に形成される、明確な境界面のことです。「スラッジブランケット」とも呼ばれます。

この汚泥界面の高さを常に監視し、適切なレベルに保つことが、安定した処理水質を維持し、キャリーオーバーなどの重大なトラブルを防ぐ上で極めて重要です。

汚泥界面の管理がなぜ重要なのですか?

  • キャリーオーバーの防止
    汚泥界面の高さが上昇し、沈殿槽の出口にある越流堰(えつりゅうせき)に近づきすぎると、活性汚泥が処理水と一緒に流出する「キャリーオーバー」が発生してしまいます。汚泥界面を常に安全な高さに維持することが、沈殿槽管理の基本です。
  • 汚泥の状態把握
    汚泥界面の高さは、活性汚泥の沈降性(沈みやすさ)を反映します。例えば、バルキングが発生して汚泥の沈降性が悪くなると、汚泥界面は上昇します。界面の高さを定点観測することで、活性汚D..の状態変化を早期に察知できます。
  • 返送・余剰汚泥のコントロール
    汚泥界面の高さを参考にしながら、返送汚泥余剰汚泥の引き抜き量を調整します。界面が高すぎる場合は引き抜き量を増やし、低すぎる場合は減らす、といった判断の重要な基準になります。

さわまる博士の
ワンポイントアドバイス!

汚泥界面の高さを測るための、透明なパイプやアクリル管でできた専用の測定器具(汚泥界面計)があります。これを使って毎日同じ時間に界面高さを測定し、記録する習慣をつけると、処理状態の変化に気づきやすくなります。現場でできる、シンプルかつ非常に効果的な管理方法ですよ。

さらに詳しく知りたい方へ

本日は汚泥界面について解説しましたが、これが流出する重大なトラブルである「キャリーオーバー」や、その原因となる「バルキング」、そして管理の舞台となる「沈殿槽」といった各用語も、併せてご確認いただくことで、より理解が深まります。
汚泥界面のコントロールでお困りの際は、いつでも澤本商事にご相談ください。

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